有機溶媒のゼロエミッションの実現へ
コンパクトなユニットは、ロータリーエバポレータ同様に実験室の卓上に置くことができます。減圧下でエバポレータを使っていれば減圧ダイアフラムポンプから少量ながらも有機溶媒の排出ガスが発生します。これら全てをまとめて、本装置1台で対応できます。「実験中の臭いが気にならなくなった。」とご好評をいただいております。
特長
大気系への排出をゼロに
簡単操作
液面系付きで溜まった溶媒が目視可能 回収溶媒の取り出しが容易
省エネ省スペース
省電力化を実現 設置場所を選ばないコンパクト・スリム設計(幅225mm)
効率的
クールトラップ1台で複数のエバポレーター・ソックスレー抽出器等接続可
本装置のコンデンサーはステンレス製で、十分な耐性と気密性を持ちます。さらに冷凍機で強制冷却を行い、外部は断熱材で覆われています。したがって、蛇管式のコンデンサーのように夏場に結露水が滴りつづけるようなこともありません。
システム例
システム例に見られるように、多数の残存溶媒回収システムの各ダイヤフラムポンプからの出口をまずウルフ瓶に接続し、各ウルフ瓶からの出口ホースを集めてクールトラップの入り口に接続します。(下図参照)
ここで用いるウルフ瓶の役割は重要です。ポンプから排出された希薄な溶媒蒸気はここで室温の蒸気圧になるまで蓄積した後、徐々にクールトラップに移動し回収されます。
ソックスレー抽出器の上部から逃げる有機溶媒蒸気の回収が出来ます。
有機溶媒蒸気は人体や自然環境に対して有害であり、 実験室内への拡散やドラフトからの大気中への放出も許されていません。クールトラップは、こうしたソックスレー抽出器からもれだす抽出用溶媒蒸気を徹底的に回収する際に最適の装置です。実験室に漂っていた臭いが消え、作業者の安全と健康を守ります。 (溶媒排出濃度を労働安全衛生法の作業環境評価基準以下に落とします。)エーテル抽出の場合でも引火の心配がありませんので、エーテルを使用した抽出には必需品といえます。製品サイズは卓上に置けるコンパクトなもので、現状のソックスレー抽出器の脇に並べて置くことが可能です。また、本体装置も環境に負荷をかけない省エネ設計です。
仕 様(本体)
製品名 | クールトラップ | |
---|---|---|
型式 | OSR-CT125F | OSR-CT125 |
冷却温度範囲 | -35℃±5℃ | |
コンデンサー | SUS 304 内部フッ素コーティング | SUS 304 |
冷却能力(50/60Hz) | 125/157kcal/h | |
温度設定・表示 | シートキー入力、デジタル設定・表示 | |
溶媒貯留容量 | 400mL | |
吸着用活性炭 | 300g | |
冷媒ガス(初期充填量) | HFC-134a(R-134a) 130g | |
外形寸法 | W225 × D358 × H538 mm | |
重量 | 約25kg | |
電源 | 250~300VA AC100V 50/60Hz |
※仕様は2016年8月現在のものです。製品改良のため、外観および仕様が予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
フッ素樹脂コーティング仕様OSR-CT125F
ステンレス製コンデンサーは、酸性溶媒に弱いため、内部をフッ素系樹脂コーティングしたOSR-CT125Fを用意しております。酸性溶媒をご仕様予定の場合はこちらを選択ください。特別仕様になりますので、詳細はお問い合わせください。