実験をより速く効率的に!ドライアイスの代替として冷却
特 長
-100℃の冷却性能
冷却部は-100℃まで冷却可能 -100℃~+50℃の範囲で任意の温度に設定 温度精度は±0.2℃で正確な温度管理に貢献(適切な条件での精度)
30分で室温から-80℃へ冷却
-80℃への冷却時間は30分 電源投入後すばやく実験開始(300mLバスタイプの場合)
特注アルミブロック
液槽バスタイプ、シュレンク管タイプ、フラスコタイプ他 様々な特殊形状に対応
軽量コンパクト
W 190 × D 360 × H 320(本体のみ)重量約16kg ※ アルミブロック装着時D510〜550
長時間の連続運転が可能
長時間の低温実験に最適
カスタムメイド対応
グローブボックス用仕様やショートボディ仕様など完全ユーザー仕様で対応
加熱冷却制御プログラム
室温付近と室温以上での精密温調 昇温・降温のプログラム制御も可能
スターラー外部設置
冷却部の下に現在お使いのスターラーの設置可能 実験内容によってはお手持ちの強力なスターラーが使えます
高い環境性能
最大時200W、定常時100Wの低消費電力 スターリング冷凍機(ヘリウムサイクル冷凍機)は熱移動にヘリウムを使った環境対応仕様 冷媒冷却バスに代わるアルミ冷却ブロック
仕 様(本体)
製品名 | 極低温反応機 |
---|---|
型式 | UCR-150N-S |
温度調節範囲 | -100℃~+50℃ |
温度調節精度 | ±0.2℃ |
温度制御方式 | P.I.D.制御 |
センサー | K熱電対 |
温度設定・表示 | シートキー入力、デジタル設定・表示 |
冷凍機 | スターリング冷凍機(ヘリウム密封型) |
使用温度範囲 | 0℃~40℃ |
外形寸法 | W190 × D360 × H320 mm(本体のみ) |
重量 | 約16kg |
電源 | 300VA AC100V 50/60Hz |
※仕様は2020年7月現在のものです。製品改良のため、外観および仕様が予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
アルミブロック別 冷却の目安
それ以上のサイズのアルミブロックでもご利用いただけますが、最低到達温度や冷却速度に制限があります。
使用容器サイズ | 冷却到達時間の目安(実測データ) |
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300mL | -100℃程度まで約1時間 |
500mL | -80℃程度まで約1時間 |
-100℃程度まで約1時間50分 | |
1,000mL | -60℃程度まで約1時間10分 |
-80℃程度まで約2時間 | |
2,000mL | -40℃程度まで約2時間 |
-60℃程度まで約3時間20分 |
※冷媒をあらかじめドライアイスや液体窒素で予冷することにより、冷却時間を短縮できます。
よくある質問
- どの部分で温度管理しているのですか?
- 標準の温度センサーは、アルミブロックを取り付ける付近にあり、そのセンサーで温度を制御しています。液槽バスの場合は、本体冷却部分と液槽バス内の冷媒温度には差が生じます。液槽バスの場合は、バス内の温度ムラを無くすために回転子を入れて必ず攪拌してください。さらに、オプションの外部温度センサーをご使用になりバス内の冷媒につけることで温度制御精度が良くなります。
- 反応容器内の実際の液温で管理したい。できますか?
- 可能です。テフロン被覆した外部温度センサーをお使いください。
- 反応中に発生する発熱に追随するのですか?
- 穏やかな発熱反応の場合は十分、追随して冷却します。激しい発熱反応の場合は、ドライアイスや液体窒素を反応の瞬間に液槽バス内に冷媒を適量入れてください。
主な使用例
液槽バス(冷媒)を用いた冷却
最もよく使われるアルミブロック。冷媒(メタノール)を使用する事で検体(反応)容器の形状に左右されないタイプ。
-100℃に到達する最大サイズ:500mL丸底フラスコ用アルミブロック(115mm×115mm×65mm)
-80℃を保持する最大サイズ:1000mL丸底フラスコ用アルミブロック(143mm×143mm×82mm)
但し、1000mLサイズはドライアイスや液体窒素での補助冷却を必要とします。
液槽バスでシュレンク管や試験管での反応の場合、試験管をクランプしなくてもよいガイドをテフロンで製作。このとき、液槽バスの冷媒を撹拌する撹拌子の回転を妨げないタイプ。
液槽バスでシュレンク管や試験管での反応の場合、試験管をクランプしなくてもよいガイドをテフロンで製作。右図のフタのように上部に設置し反応容器を立てて使用できる。
冷媒を使わない方法での冷却
社内の安全対策や研究室の方針及びグローブボックス内での使用などの特殊環境で使用するために冷媒を使わないで冷却するアルミブロック。フラスコとシュレンク管とバイアル瓶及び試験管などサイズ毎にアルミブロックを製作。
グローブボックス(略:GB)内での冷却事例
UCリアクターの冷凍機はヘリウムを金属容器に密閉しているため、GB専用タイプ(制御部セパレートタイプ)はGB内で使用することができる。GB内に導入する時に使用するガス置換ボックスの脱気(減圧)条件にも問題なく耐える。
空気中と同様の冷凍機仕様で問題なく、グローブボックス用制御部セパレート型となる。スペースの有効利用として縦型、標準の横型を選択することができる。2.アルゴン雰囲気GB
アルゴンは比熱が小さく、熱が伝わりにくいため、UCR冷凍機の空冷能力を高めた仕様。アルゴン雰囲気では通常使っている断熱材が使えず、PP発泡タイプを選定することになるので事前確認が必要。3.冷却保管庫
UCRを使ってGB内での冷却保管庫として応用できる。窒素雰囲気では温度に制限はあるが、大きなものも可能。実績としてアルゴン雰囲気で本体を外部設置して8L程度の冷凍庫(到達温度は-30℃)を提供している。
光反応用チャンバー搭載
最近、光反応を低温下で温度制御して行われている。そこでアルミブロックを樹脂ボックスで覆い、シールして内部を窒素やアルゴン雰囲気下でのドライな状態で使用可能な特注アルミブロックの製作も行っている。
真空ポンプ用トラップ
油回転ポンプの前段でのトラップにも使用されている。-100℃〜-80℃程度のトラップとして使用可能(トラップ容器の大きさにより最低温度の違いあり)。トラップ用ガラス容器とアルミブロックは特注承ります。電気による冷却なので寒剤入荷待ちや、寒剤入れ忘れが防止できます。トラップ専用の小型タイプの製作も可能。
蒸留用コールドトラップ
希望する化合物よりも沸点が低い化合物をトラップすることに使用できる。大気圧下で目的化合物の沸点以下で蒸留を行い、不純物を除去する。閉鎖系循環機能との併用で使用する。
加熱冷却プログラム
UCRは温度制御が得意な装置であり、ヒーター付オプションとプログラム機能を強化した温調器オプションで加熱冷却プログラムの自由度が高まる。バイオ関係で必要なプログラムディープフリーザーも供給している。
フローリアクターの温度制御
フローリアクターの温度制御のための装置の製作。
極低温冷媒循環装置
フッ素系溶剤を冷媒とした-100℃まで対応可能な冷媒循環装置としての展開。